「SNSでの誹謗中傷について」(2020年6月1日放送『mabanuaの50号より愛をこめて』)

 2020年6月1日にFM Gunmaで放送された『mabanuaの50号より愛をこめて』にて、木村花さんの事件とSNSでの誹謗中傷について話されていたトーク部分を書き起こします。

 次はちょっとシビアな内容なお話なんですけど。木村花さん、この前、お亡くなりになられてしまいましたけれども。僕含めたOrigami Productionsのアーティストはテラスハウスで曲が使われたりですとか、関わることの多い番組だったので、非常にショックを受けております、僕も。

 それは置いといてですね、SNS。ネットの中での誹謗中傷、僕もありますよ、アットマークつけてきて。勝手につぶやく分にはいいんですよ。それは各々の勝手なんでそれはいいんですけど。アットマークつけてくるってことは、まあアーティストに向けてってことなんですよ。アーティストとか、芸能人に向けてね。例えば、「シンバルの音が気に入らない」とかね、ありましたよ。あとこの前ね、Tokyo Jazzのときも、「君の音楽はジャズじゃない」とかね。「楽しいですか?」とか、「面白いですか?」とか来たんですよ。面白いから音楽やってんだって話なんですけど。なんかね、それを俺にアットマークつけてきて、しゃべって、「あっ、僕がやっているのはジャズじゃないかもしれないです。すみませんでした」とでもなると思ってるんですかね、って思って。そんなことはどうでもいいです。あの、ジャズかジャズじゃないかとか、シンバルの音が良いか悪いかなんてそんなことはどうでもいいんですよ。僕が気に入ってそうやってるだけなんで、あと一緒にやってるアーティストが気に入ってそうしてるだけなんで。ね、そんなことはどうでもいいんです。聴いてかっこよければ、どうか。

 で、気に入らなかったら、見なければいいだけなんですよ。聴かなければいいだけ。テレビでなんかこの人やだなあとか、この人感じ悪いなあ、とかそういうの僕も見てて思うことありますよ、それは。あるけど、そしたらその番組見なきゃいいだけですもん。YouTubeも「興味がない」っていうボタンもありますし。ね、TwitterとかFacebookもね、ミュート機能ありますから、ね、ブロックとかフォロー外せばいいだけの話で。世の中全体的にもうこの人いやだよねっていう感じになったら自然と淘汰されて、消えていくものですから、それが厳しい芸能界の世界ですよ。

 だけど、だからといって気に入らなかった、こいつ気に入らないっていってアットマークつけて、わざわざその人のアカウント探してね、人格否定みたいな、お前はなんとかで、僕なんかが受けてるのは別に人格否定でもなんでもないんですけど、木村花さんが受けてたことっていうのはもう人格否定ですよ、あれは。存在することに対しての誹謗中傷ですよ。

 ね、それを書いたことで、何になるのっていう、客観的に見てくださいよ。普通に打って、こいつムカつく、アカウントどれだ、あなたはなんとかかんとか、お前はなんとかかんとかだ、ポチ、投稿、終わりっつって。どこでどうなるんだろうね。なんかスカッとするんですかね、それで。言ってやったぜみたいなのあるんですかね。客観的に見てくださいよ。その芸能人の方と、打った自分を、もう一人の自分が見てると思ってくださいよ。虚しくないですか。ねえ、ほんとに。それをするくらいだったら、もう実家帰ってお母さん抱きしめてあげるとか、自分の好きな人に「今日も愛してるよ」ってメール打つとか、それだけの方が素敵じゃないですか、なんか。ほんっとね、悲しくなるんですよ。

 で、僕は今まで関わってきたアーティスト、メジャー、インディー問わずですけど、みんなそれ悩んでるんですよ。楽屋行って、この前Twitterでこういうこと言われちゃってさあ、とかさ。もう誰とは言わないですけど、女性のアーティストとかは本当に悩んでますよ、本当に。「なんで私がこういうこと言われなきゃいけないんだろうね、どう思うmabanuaくん?」とか言うんだけど。ね、なんでこんな、僕もねここで熱くなってしまっても、仕方がないと思うんですよ。バッドな空気を作るのもよくないし。ましてやそういうことを打つ人は僕、この番組のリスナーの人にはいないと僕は思ってますので。ここで今言ってもしょうがないことかなあと思うんですけど。たぶんその自分の生きてきた人生とか私生活に対して、何かしら納得のいってないこと、あと不満、で、だいたいそれに対しては自分のせいじゃないって思ってる人。そういう人がああいう事をするんですよ。なんで俺はこんな人生なんだとか、ちくしょう、みたいな、なんで俺がこんな仕打ちを受けなくちゃいけないんだ、っていう風に思ってる人がああやってマスで叩きやすい人を見つけたときに、わざわざそうやって手間暇かけてそういう文章を打つわけですよね。だから原因がどこにあるのかっていうのはね、よく考えないといけないと。考えられるような大人にならないといけないと思うんですよね、うん。

 まあ、だけどそういう人がゼロになるわけではないので、そこに関しては、社会全体でその都度その都度うまく対処していかにといけないことなんだとは思うんですけどね。はい、ということです。ああ、ちょっと、あれになってしまった。明るくいきましょう、Samm HenshawでBroke。

 mabanuaさんのラジオ番組『mabanuaの50号より愛をこめて』は、FM Gunmaにて毎週月曜20時から放送中です。ラジコのプレミアム会員であればエリアフリー、タイムフリーでそれぞれ視聴できます。ぜひ聴いてみてください。

 

 たとえ誰かがとやかく言ったとしても、あなたはとても魅力的で大切な存在です。もしもこの記事を読んでおられる方の中に、今現在辛い思いをされている方や心を痛めておられる方がいたら、よろしければ以下の相談窓口も参考にしてみてください。身近な人に相談しにくいことも少なからずあると思います。あなたの悩みや苦しみが少しでも和らぐことを心から願っています。