2020年3月によく聴いた曲をまとめました。終わりにApple MusicとSpotifyのプレイリストも掲載しているので、お風呂上がり耳かきするときなどお時間のあるときによろしければぜひ聴いてみてください。
プレイリストに追加した曲の中から3曲紹介します。
3月29日に行われた「ヒプノシスマイク -D. R. B- 5th LIVE@AbemaTV」をAbema TVの見逃し配信で観たときに、特に胸が熱くなった楽曲です。
もともとこのライブは3月28日、29日に埼玉のメットライフドームで行う予定だったのですが、新型コロナウイルスの現状を鑑み中止となりました。その代わりに急遽Abema TVでのライブ配信が行われました。この楽曲は閉塞感ある現状から壁を取っ払おうというテーマの楽曲なのですが、そのコンテクストが今日の状況にオーバーラップし、当日はそれを木村さんも強く意識されたような歌いぶりだったように感じました。木村さんが声優を務めるイケブクロ・ディビジョン・Buster Bros!!!のリーダー・山田一郎というキャラクターは、情に厚く、困っている人を見捨てられない設定。この楽曲でも障壁を取っ払うだけでなく、壁の向こうに自分だけでなく周囲の人たちも連れて行こうとする気概が歌詞のあちこちに盛り込まれています。作曲・編曲はNONA REEVESの西寺郷太さんが手がけておられ、要所で挿入されるストリングスが印象的で、小気味よいディスコやファンクの色合いが楽曲全体に添えられています。
君あり故に我あり - 神宮寺寂雷(速水奨)
同じくヒプノシスマイクから。ライブが行われる週にリリースとなったシンジュク・ディビジョン・摩天狼のリーダー・神宮寺寂雷の「君あり故に我あり」もこのライブで早速披露されました。この楽曲のプロデュースには韻シストが携わっており、ゴスペルのコーラスと他者尊重・自己肯定の優しい歌詞が印象的です。
Oldies - PUNPEE
J-WAVEで2年間に渡って放送されたPUNPEEさんのラジオ番組『SOFA KING FRIDAY』が2020年3月をもって終了しました。この楽曲は番組最終回のオープニングでPUNPEEさんが選曲されていた楽曲。2017年にリリースしたアルバム『Modern Times』の終盤を彩る大好きな一曲です。自分はこの楽曲を2017年の好きな楽曲(第3位)とアルバムを好きなアルバム(第3位)に選んでいます。
楽曲を締めるのは、40年後のPUNPEEさんという設定での語り(麻生さんが声を務める)とPUNPEEさんの謝辞。
40年後のPUNPEE「どうだった?久しぶりに聴いたら。今でもそれなりに聴けるだろう?ん?何って、ははは、何も変わってない。若い世代が新しもんを作り、老いた者は見守るの繰り返しだよ。誰かが作れなかったものを次の若者が完成させる。飽きるのは簡単だ。楽しむこと。たとえそれが小さな変化でもな」
PUNPEE「Thanks for my family and friends. でも大事なのはこれからだぜ。P」
(PUNPEE「Oldies」より)
このアルバムのリリースから半年後に『MODERN TIMES -Commentary-』がストリーミングサービスで配信されました。これはPUNPEEさんがアルバムについて自分で解説するオーディオコメンタリーアルバムです。その中でPUNPEEさんが話されていた内容を引用します。収録時のPUNPEEさんの声がやや鼻声っぽくて艶やかです。
「Oldies」について。
PUNPEE「多分いい未来になってほしいっていう単純にそういう曲だと思うんですけど。なんだろうな、単純にこう、最近そこはダメだよって指摘することはすごいいいことだと思うんですけど。なんだろう、逆にそれに敏感になって、こうイライラ周りを、自分の周りをイライラさせてないかなみたいな。うん、なんか、ただそれを指摘するんじゃなくって、やっぱり導いてあげたりだとか、そこでその人を切り離す的なことに対してなんかちょっと不安が実はあって。いや、もちろんダメなことを指摘するのは大事なことだと思うんですけど。なんか見えないことに対してイライラちょっとしすぎなケースをよく見るなぁと。逆にちょっと説得が強すぎると、そのイライラが逆に人と人の間をもっとイライラを募らせる原因になったりしないかなって不安も最近あって。その不安から書いた曲でもあるかもしれないですね、わかんないけど。まあでもよくなってほしいですね。」
(PUNPEE「Oldies -Comentary-」より)
一日でも早くみんなが安全で穏やかに楽しく暮らせますように。周囲の人への思いやりを忘れずに、自分も大事に。無理しすぎないようにしましょうね。
Jordan Rakei『Origin』Tシャツを着てご機嫌な拙者近影です。また来月もよろしくお願いします。