ひきこもごも

Kyle Lux - I Went Out

6月16日にリリースされたKyle Luxの新曲「I Went Out」のミュージックビデオが6月30日に公開された。ビデオの公開前に自身のSNSでビデオのティーザーや撮影で使用したと思われるファッション一部公開していて、プライド月間を祝福する意図があることを表明していた。ビデオの冒頭、操縦席やデッキから身を乗り出して楽曲のリズムに合わせて揺れるKyleの様子が嬉しそうで、こちらも楽しい気持ちになる。歌詞も思わず口ずさみたくなるような跳ねる発音の単語が多く、歌詞を追いかけながら歌うのも楽しい。

The Websterとのコラボ動画ではきらびやかなアイメイクやMarine Serreのボディタイツ、Raf Simonsのブルーのタートルネックなどを纏う姿も披露されており華麗でうっとりする。

 

寝る前に見たセクシービデオのBGM

寝る前にセクシービデオを見る。行為の後ろで聴いたことのある音楽がかすかに流れていた。部分的にしか聴こえないそのかすかなフレーズを部分的にリピートし、頭の中で繰り返し巡らせ、前後を補完しようと試みること約3分、そのBGMがAriana Grande「God is a woman」だということに気づく。

 

もう中学生に1問1答

Q. 生きていく上で自分ルールはある?

もう中学生「かっこつけたりとか絶対しないって決めてます。かっこつけるな!」

 

ユン・ガウン『わたしたち』

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 Gyao!で『わたしたち』を観る。面白かった。

 家で映画を観るとき、普段はソファに腰掛け、テーブルにパソコンを置いて映画を観る。またあるときは、座布団を2つに折り曲げ枕がわりにして、畳の部屋に寝転がり、太もものところにパソコンを当てて映画を観ることもある。この日の夜は、家の中がいつにも増して蒸し蒸ししていた。それに洗濯機が駆動しており、その前に洗った1回目の洗濯物を干すためのサーキュレーターも回っていたので家の中が少し騒々しい気がした。パソコンを置いているテーブルも、買ったままでろくに読めていない本や、いつか目を通そうと思ったままになっている書類がテーブルの半分以上を占めている。こういうときにソファに座って映画が流れる画面を観ていても、積み上げられたあれこれが時折視界の端に入り、どこか気もそぞろで、映画を中断してしまう。そういうことは誰よりも自分がよく知っている。

 ふと思い立って、サラテクトを念入りに腕や脚に吹きかけ、持ち運びできる椅子をベランダに持ち出す。ベランダで映画を観ることにする。日中は人通りや周囲の建物のこともあり、ベランダで何かをするのは気がひけるが、人目がそれほど気にならない夜半であれば、ベランダで自由に過ごすのも億劫ではない。

 そういえば、最近の『オードリーのオールナイトニッポン』では、若林さんがベランダ用に七色のテーブルを買ったり、ベランダでアイスのロイヤルミルクティーやファンタグレープを飲んだり、ガーデニングを始めた話などをしている。きっかけは直接的なものではないけど、間接的に尊敬する人の真似事をしている。

 劇中、学校で一緒に過ごす人たちとの間で抱えるものや家族に対して抱えるもので自分の中でまだ判然としないことを、他者から言語化(ときに乱暴な言語化もある)され、戸惑うソンの表情や仕草に見入ってしまう。また、劇中にソンの父親の顔がなかなか映らない。はっきりとはしないがなんとなく意図を感じていたこの映像的な手法が、中盤〜後半のあたりから、これはソンがどのように家族を捉えているかを映像的に表現しているのだと感じるようになる。いわば、ソンの中で父が編集されている。父のことを疎ましく思うときがあったり、家庭の経済状況などの原因を父の仕事や嗜好に紐付けようとしていることなどから、父の存在こそあるが、曖昧な存在として描くような瞬間が度々あるように感じた。映像的なアプローチとその感覚とが自分の中ですごく心に落ちた。類似的な描き方としては『聲の形』も将也がクラスメートを捉え方にも近いものがあったように思う。