【雑記】母からの手紙

 1/29(水)帰宅時、ポストを確認すると母から手紙が届いている。開封すると、先日送ったゴミ箱のお礼などが書き記されていた。漢検の受験がきっかけで,母は漢字の書き取りに関心が湧いたと以前話していた。実家で取っている新聞をお父さんだけじゃなくて自分も読まんといけんと思ったと言って、読みだすようになったらしい。それと新聞に週に1度掲載されている漢字パズルを解いているらしい。今日の手紙には初めて自分で全部できたということで漢字パズルの切り抜きが添付されていた。

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 手紙には私にあてた漢字クイズも書き添えられていた。全二問。①柳葉魚、②搗く、とあった。どちらもわからなかったので調べる。

 手紙を書いたのは早朝だったようで、そのとき聴いていたラジオでフィル・コリンズのユビナイハーフ(?)が流れていますと書かれていた。「You‘ll Be in My Heart」が流れていたのではないか推測する。『ターザン』の主題歌。

 『ターザン』で思い出したことがある。両親はサンタさんとして、小学4年生くらいまで毎年クリスマスプレゼントの一つにディズニーやピクサージブリのビデオをプレゼントしてくれた。(ビデオと、小学館の『小学〇年生』とお菓子が定番セットだった)そのビデオの中でもディズニー、ピクサーの映画はどちらかといえば金曜ロードショーではあまり取り扱われない、ややマイナーな作品が多かったような覚えがある。これにはおそらく理由があって、メジャー作品は姉がビデオに録画していたからだと思う。自分も当時夢中になって観ていたビデオがプレゼントされたものなのか、はたまた姉が録画したものなのかは、気にも留めていなかった。それでも『ターザン』、『ヘラクレス』、『バグズ・ライフ』、『ムーラン』は確実にプレゼントされた覚えがあって(ビデオケースを開けたときのケース内側が白色ではなく色付けされていたような気がする)、どれも好きで繰り返し観た。その中でも『ムーラン』は、いつも自分を鼓舞してくれる大好き作品だった。 

 『ムーラン』を観ているとき、すっかりムーランになった気分で、自分の素性を知られてはいけないというムーランの気持ちに強く共感した。現在では、ジェンダー的な観点から女性にマッチョイズムを強制しているという見方もあるかもしれない。ただ、ヘテロセクシュアルがどっしりと横たわった、男性が中心的な(存在であるかのような)社会の中の生きづらさの中で懸命に努力し、困難な局面をしなやかに乗り越えるムーランの姿に魅了され、強く勇気づけられた。劇中の「闘志を燃やせ!」を映像で観たり、楽曲を聴いたりするとそのような当時の想いも相まってぐわっとたかぶるものが今でもはっきりとある。

 今年4月17日に実写版『ムーラン』がディズニーから公開される。公開前から作品よりも出演者の政治的立ち位置が話題の前面に強く出ているきらいがある。昨年末公開された『アナと雪の女王2』でも描かれている、分断に対して徹底的に反対の意思を示すディズニーであるだけに、その問題に対してどのようにふるまうのかが注視されているように思う。去年公開された実写版『アラジン』のように、時代とともに脚本がどのようにアップデートされているかが気になっている。予告映像では、ムーランの前に立ちふさがる登場人物として女性キャラクターが追加されているように推測された。作品それ自体とそれを取り巻く環境にはいずれにせよ関心を強く寄せている。

 手紙を一通り読み終えて一応実家に連絡。水曜日は母の仕事が休みの日。19時くらいに電話する。この時間帯はごはんの支度が終わるくらいの頃合いで、母が台所におり、電話に一番に出てくれることが経験的に予想される。推測があたって母が電話に出る。手紙が届いたことと、年末年始に帰省した際に買い替えたほうがいいと思ったもの(タオル、食器用ふきん、トイレ掃除用のブラシ、ピーラー)を無印のネットストアから注文し、それが土曜の午前中に届くことを伝える。途中祖母に電話をかわってもらって話す。年末年始に撮った写真を祖母宛てに送ったので、その写真のことと今度帰省するタイミングについて話す。写真については届いたこともあまり覚えていないようだった。あまり極度に落胆せず、これからも続けて写真を送ろうと思う。

 いつか、自分が『ムーラン』に鼓舞されたことを両親や姉に話してみたい。けど、それはもう少し先になるかもしれない。