たたまれたタオルに見えるㄷ

2024年7月16日(火)

7時半に起きる。起床後10分くらい、はぁ…みたいな時間があって、うだうだしててもしょうがないとシャワーを浴びる。『森本毅郎・スタンバイ!』を聴いたら、松屋の値上げと深夜料金全店導入の話題をしていた。もうすっかり遠い記憶だけど自分が大学生の頃の松屋牛めしって290円だったな〜と思い返す。

8時半に家を出て、電車に乗る。改札に到着するまでの300mくらいを少しかけ足で帳尻合わせしたので、駅のホームでの待ち時間と電車に乗ってからの15分くらいずっと汗をかき続けて恥ずかしかった。リュックのポケットに入れていたティッシュを半分くらい使った。この汗で出かける前に塗った日焼け止めはもうほとんど落ちているだろうなといつも思う。

オフィスの空調が寒かった。お昼ごろに思わず後ろの席の同僚に寒くないですか?と同意のかつあげをしてしまった。反省。三連休明けというのもあってか従業員があまり足りておらず、業務自体普段よりもゆったりしていた。面接対応をしたり、ちょうど評価期間なのでその対応をしていたらあっという間に退勤時間。退勤してからオフィスで夜ごはんを食べながら昨日放送分の『虎に翼』(76)を観る。杉田太郎を演じる高橋克己さんの、この土地で生きていくためには「持ちつ持たれつ」であると念押しする言葉がおおらかさや寛大さから来るものでないことがはっきりと伝わるトーンでうまい演技だな〜と感心する。物語が中盤になってから目の前で起こる不公正に起因するものに対して、寅子がやり過ごす瞬間が増えてきているように感じて、もどかしくもあり、それもまた人生だよなと思ったりする。『虎に翼』を観ながら、昨日羽田の玉川屋で買ったお赤飯を食べた。日にちが経ってもち米もささげも少し硬くなってしまったが、控えめ色味で美味しかった。

松岡宗嗣さんのSNSの投稿で、結婚後にトランス女性として暮らすようになった同性カップルの性別変更申し立てに関するニュースを読んだ。高井ゆと里さん編著『トランスジェンダーと性別変更 これまでとこれから』の中にもたしか非婚要件に関する記述があったなと思って弁護士の立石結夏さんが書かれた章を読み返す。トランスジェンダーの方が社会的性別移行をするかどうか、またする場合どのタイミングでするかは本人の自己決定によってなされるべきで、その選択のタイミングが婚姻後である場合のみに限って離婚を強いられるのはおかしいことだと思う。

[朝日新聞]「離婚なぜ必要?」既婚のトランス女性、戸籍上の性別変更申し立て [京都府]

INIのメンバーである許豊凡さんが「On My Shoulder」をカバーされた動画を観る。オリジナルはZINさんの楽曲で、2021年にリリースされたEP『GINGER』に収録されている。この楽曲はEPのリード曲でもなくMVもない。そこに注目する許豊凡さんの関心の広さと粋な選曲に驚く。カバービデオの映像も豊凡さんのボーカルも素晴らしい。私はこのビデオを観て、歌う対象は豊凡さん自身やとても近しい存在(それは例えば、インナーチャイルドやイマジナリーフレンドといった存在)・INIのメンバーだけでなく、異性愛の枠組みにとらわれないクィアリーディングができるような、間口の広い映像でもあると感じた。

昨日からTRAIN TVにハリセンボンはるなさんが出演されていて嬉しい。他事務所の芸人もちょこちょこ出ているが吉本所属の芸人がその割合の多くを占めているので春菜さんに続くはるかさんの出演に驚いた。いまだに慣れずニュースと天気予報みたいな〜と思うときはまだまだある。

最寄駅に着いて、チョコザップへ立ち寄る。連休明けの夜なのに(だから?)4人くらい利用者がいた。更衣室で着替えて、ストレッチをし始めたら鏡に映った自分のズボンにどこか違和感があり、右側のお尻を覗き込むと前にあるはずのロゴがお尻側にあった。いかにも怪しくなさそうな挙動を装って更衣室に戻る。『又吉・児玉・向井のあとは寝るだけの時間』を聴きながら運動する。企画は3週目恒例の「わたしクイズ」。今年始まった単発企画だったのに、今やあと寝るの一大コーナーになっている。ヒールとしての又吉さんが絶妙にうっとうしい。

帰り道に硬水さんから連絡があったことに気づく。電話で話す。硬水さんも帰り道で、少し時間がかかるようだったので、私も家の周りを少し遠回りする。会話の中で私が「ふいに」と口にしたことをきっかけに硬水さんが板野友美さんの歌を披露するステージが急遽開催されて、合計5曲くらい歌っていた。途中で小雨が降ってきたので帰宅。

ポストを覗くとミワさんから『誕生日の日記』が届いていた。この本のことは4月下旬に水星さんと松本へ旅行に行ったとき、ミワさんからどんな風に原稿を書かれたのか、ほんのちょっとだけ教えてもらった。場所はたしか向かいの歩道側に八十二銀行の店舗がある広場のあたりだったと思う。ちょうど日記屋 月日から出版が発表されて間もない頃だった。友人から何かものを贈ってもらったときは現物ももちろん嬉しいし、宛名が書かれたスマートレターの厚紙の封筒だって嬉しい。てらおかなつみさんのポストカードにお手紙まで添えられていてかわいらしい人だなと思った。硬水さんとの電話のあと、早速ミワさんの日記の部分を読んだ。何度かページをめくって、これが最後のページだと思ったときに目に入った出だしの一文に強度を感じた。ミワさん本人が意図したものではないとは思うけど、ページ構成の過程でこのようなったとしたら構成によって文意だけでない余韻が付与されていると思った。

シェアハウスの中には製氷器がある。今の時期には冷たい飲み物を飲むときにすごく重宝する。アイスカフェラテを作ろうと製氷器のある1階へ行くと流しの前に住人が自由に書いてもいいノートが広げてあった。なにやら人名が羅列してあるのが目に入った。回り込んで覗き込んでみると、ある住人の好きなアーティストが何行にも渡って羅列してあった。SZA、Sinéad Harnett、Snoh Aalegraなど、どうやらR&Bアーティストがお好きな方のようだった。その中にChristian Kuria、Leon Thomas IIIなど、ややマイナーで私も好きなアーティストがいて嬉しくなった。部屋に戻るときに、日付が変わってリリースされたSunni Colónの新曲「Disko Mushroom」を聴きながら部屋に戻った。

[YouTube] Sunni Colón Disko Mushroom

部屋に戻って、図書館で借りたチョ・ヒチョル『1時間でハングルが読めるようになる本』を読む。Duolingoでくじけている韓国語の勉強を再開したい、なにかからその糸口がほしいと思って借りた。この子音はこのかたちと似てるから◯と読もう!というような若干力技の暗記方法が途中から登場しておもしろい。たとえば、t OR dと読む「ㄷ」は、たたまれたタオルに見えるね!と説明されて「t」と読むと示される。中高のときに暗記科目でそう覚える方が逆に難しいんじゃないかという暗記方法を教えてくれた友人を思い出す。同時に、同級生には口が裂けても言えないようなひどい語呂合わせを考えていた当時の自分も思い出される。