うっかり見ちゃって落ち込んで

 5/18、岡山マラソン、エントリーの締め切りが今日まで。仕事終わりに申し込む。当選確率の比較的高い県民枠ではなく、一般枠での申し込み。もしかしたら落選するかもしれない。そもそもこの状況なので中止になるかもしれない。

 

 5/19、岡山マラソン中止の連絡が届く。昨日の今日なのでメールが届いたとき、ちょっと笑ってしまった。

 QBハウスで散髪。自分の近所の店舗は昨日から営業再開。自分と同じように営業を待っておられた方がたくさんいらっしゃったようで、自分の番になるまで2時間くらい待った。店内ではTLCの「Waterfalls」が流れていた。四半世紀前の楽曲なのに、音楽のトレンドが一周回ったと自分で感じるからか、はたまた音楽に詳しい人たちがそういうことを口にすることに影響されてか、懐かしさだけでなく新鮮さも含んで聴こえる。待ち時間にKindleでマキヒロチ『Sketchy』と漆原友紀『猫が西向きゃ』を読む。『Sketchy』は新刊が出たら続きも読みたい。

 帰り道、TBSラジオ『東京ポッド許可局』を聴く。気づけば最近毎週のように聴いている。この番組を魅力的に感じる要素を考えたらぱっと二つ思いつく。一つは倉本聰やすらぎの郷』を観たときのように、自分が知らない芸能・アニメ・マンガ史に触れることができること。もう一つは、メインパーソナリティ3人で構成される会話が新鮮で楽しいこと。思えば、普段聴いているラジオ番組はメインパーソナリティが2人で構成されているか、メインパーソナリティ1人にパートナー(アンカー)1人で構成されているものが多い。それに、自分が普段会話をするときに3人以上の会話があんまり得意じゃなくて、3人で気兼ねなくリラックスしてやりとりされている様子に、羨ましさを抱いているのだと思う。

f:id:muda-muda:20200525170013j:image

 晩ごはんにゴーヤチャンプルーを作る。調理の間にレタスを水に浸す。普段は面倒がってちゃちゃっと水洗いするだけだけど、この日はさらしっぱなしにしていたので、普段以上にレタスに張りが出る。しっかり水洗いしたつもりだったのに、レタスをちぎろうとしたときに葉の入り組んだところになめくじを見つける。洗いの甘さを思い知る。

 FM Gunmamabanuaの50号より愛を込めて』、今週のヒットチャートから選曲するコーナーでHAIMの「I Know Alone」を取り上げていた。書き起こし。

 今週ピックアップするのはこちらの楽曲。はい、HAIM「I Know Alone」ですね。僕の記憶が正しければ、おそらく2回目のご紹介になるかと思います。久々のHAIM。アメリカ・カリフォルニア州、サン・フェルナンドバレー出身のインディーロックバンド。メンバーはエスティ、ダニエル、アラナ。ボーカルとギターとですね、キーボード、ドラム・パーカッション。この3人で結成されたバンド、なんと3姉妹、HAIM3姉妹と呼ばれております。ファミリーバンドのROCKINHAIMエスティとダニエルらによるガールズバンドのThe Valli Girlsを経て、2006年に結成。2012年のデビューEP『Forever』で瞬く間に注目され、13年デビューアルバム『Days Are Gone』が全英1位、全米6位。なんとグラミーにもノミネートされ、客演されることも多いということで。2017年にセカンドアルバム『Something To Tell You』をリリースということでですね。

 はい、なんと今年夏発売予定の最新アルバムから4月29日に先行配信リリースをされた楽曲、今日ご紹介になります、その名も「I Know Alone」ということで。

 このHAIMなんですけれども、まあバンドというだけあって、基本的にはギターが前面に出るサウンドというのが非常に特徴的な、かつですね、適度なダンサブルさとロックさがですね、絶妙に混ざっていて、カントリーっぽさも感じるということで、こうまさにアメリカっぽいなっていう感じのバンドなんですよ。

 で、最近結構ね、おしゃれなバンドってみんな、ちょっとマニアックですけど、ギターでいうとね、ストラトキャスターっていうね、割とシャープな音の出るタイプのギターを使っていることがね、ギタリストみんな多いんですけど、ま、今のシーンの音に合ってるっていうのもあるんですけどね。なんですけど、このHAIMってね、全曲ではないと思うんですけど、ライブとかを見ると、すごいエネルギッシュで。しかもあのハムバッキングタイプのギターを使ってるんですよ。で、このハムバッキングっていうのは何かっていうと、いわゆる往年のロックの、まあレスポールとかね、まあES335とか、いっぱいちょっと種類はあるんですけど、いわゆるギブソンっていうメーカーが代表される、まあちょっと太めの音っていうんですかね、野太い感じの音が出るギターのサウンドをね、このHAIMってバンドは鳴らしてて。ていうことはなかなか最近のシーンにはね、聴けないギターのサウンドをね、結構鳴らしてくれるガールズバンドなんですよ、僕の中では。最近のおしゃれバンドがシャープな音、このHAIMがまあ野暮ったいって言うとあれですけど、野太い、太めの音っていうことで。まさにアメリカンな音っていうことですね。

 という魅力を持っていたHAIMなんですけれども、今回に関してはですね、なんとギターがそんなに前面に出てこない、まあ鳴ってるんですけど、あんまりこうギターギターしてないという。シンセとかあとビートもそんなにドンパンドンパンっていう感じではないですよね。結構ミニマムに近いというか、ちょっとこうドラムベースっぽさもあって。新しいHAIMのサウンドを追求したのかなっていうような感じもありますね。リラックスしたような感じもありますし。なのでドラムベースがちょっとゆったりして、適度なバンドっぽさも加わって、ギターがちょっと聞こえるかなあみたいな、でもボーカルとかはHAIMのまま、みたいなね。はい、そんな不思議なサウンドを鳴らしてくれているこの「I Know Alone」でございます。

 で、ちなみにですね、ミュージックビデオを見ると、この三人がなんと踊ってます。楽器持ってません。で、この踊りの振り付けを担当したのはですね、過去にKanye Westですとか、Frank Ocean、Banksなど名だたるアーティストらとコラボレーションしてきたアメリカのシンガーソングライター兼ダンサー、Francis Farewell Starliteが振り付けを担当したということで。この人自身の音楽もたいへん有名ですけど。今回まあ自宅待機下であったために、なんと振り付け指導はリモートで行ったそうです。まあ、まさにテレワークですね。はい、テレワークによって完成されたこのダンスをですね、ミュージックビデオを観て、楽しんでいただけるとさらにいいんじゃないかという風に思います。それでは聴いていただきましょう、HAIMで「I Know Alone」。

(2020年5月18日放送 FM Gunmamabanuaの50号より愛を込めて』より)

 

 5/20、5時起床。TVerで『あちこちオードリー』を観る。普段はゲスト2組を迎えるトークバラエティだが、昨今の状況を鑑みて、スタジオにはオードリーの2人のみ。番組内容も少し普段と違って、別室にいるプロデューサーの佐久間さんが宮下草薙など若手芸人から寄せられた悩みを紹介し、その悩みについてオードリーの2人が応答するという内容。佐久間さんは自身のラジオ番組で、番組内容がオードリーのラジオと食い合ってしまうことを憂慮されていた。『あちこちオードリー』はテレビ番組なのに、そこで話される内容はほかのトークバラエティとはどこか異なるように感じる。テレビ番組なのに、テレビやバラエティ番組、芸能界をメタ的に捉える話題が多いからかもしれない。

 『オードリーのオールナイトニッポン』もちょっとずつ変化している。若林さんが冗談半分、本音半分で昼のラジオ番組をしたいと言い始めてから、思えば1年くらい経つ。試験的に番組中にメールテーマが設定されてリスナーからのメールを受け付けた時期も一時的にあった。そういうメールテーマ設定は最近なくなったけど、春日さんに話題を振るときにお昼のラジオ番組を意識した質問をすることがある。若林さんとしてはお昼の番組「も」やってみたいという気持ちだと思うのだけど、ここ最近のお二人の生活環境の大きな変化を思うと、深夜の生放送を今後も続けていくことは難しいのかなあ、とか収録放送になったりとか、あるいはお昼の番組に移行するのではないかとか思ったりする。

 風呂で村田沙耶香さん『きれいなシワの作り方』を読む。エッセイの中でも特に強く信念を感じる部分があって、自分も気をつけようと思ったので書き起こし。

 自分が本当に感じている想いを、きちんと探して言語化する。大人になっても、油断すると、それをサボったり、誤魔化したりしてしまうことがある。そうすると本当の自分の想いを見失ったり、見逃したりしてしまうのだと、数年たった今、やっと気が付かされているのだ。

(村田沙也加『きれいなシワの作り方』より)

 コンビニのアルバイトは、きっと典型的な「代わりがいくらでもいる仕事」だ。誰が辞めても、またすぐに別の誰かがやって来る。それでも、私はいつも、一緒に働く人たちの唯一無二の能力に、刺激され、励まされ、尊敬しながら働いている。私より何十歳も年上の誰よりも声を張り上げて身体を動かしている女性。ミスは多くても、誰よりも心の籠った言葉をお客様にかけている女の子。少しサボり癖があっても、誰かが落ち込んでいると励まして、忙しい時間でも苛々せずに職場の雰囲気を明るくしてくれる女性。どの人にも「誰よりも、この人だけが持っている」と思える一面があり、その人が辞めて何年も経ってからも、唯一無二だったその存在をふっと思い出すことがある。

 私の働く時間は短いので、こんな想いは綺麗ごとにすぎないのかもしれない。件の友人たちも、きっと凄く辛いこと、心の余裕がなくなるようなこと、しんどいこと、「仕事」の中でのいろいろな想いの積み重ねがあるのだろう。それでも、と言葉を続けたくなる気持ちと、安易にわかったような口をきいてはいけないという気持ちが混ざり合い、私は口をつぐんでしまう。でもいつか、その先に紡げる言葉を探したい、と願っている。

(村田沙也加『きれいなシワの作り方』より)

 

 5/21、郵便局で実家に荷物を送る。洋菓子屋で買ったお菓子と、こないだK野さんに貸してもらった『とまれみよ』を自分でも購入。祖母宛ての手紙とあわせて実家に送る。そういえば、母が多岐に渡って使用できるウェットシートと焼き菓子を作るとき用の敷紙が欲しいと言っていたのを帰り道に思い出す。すっかり忘れていた。

 晩ごはんに、トマトとにんにくを使ったイタリアン風そうめんというのを作る。想像よりそうめんが水気を吸ってしまって、あんまりおいしくなかった。食後は、久しぶりににんにく料理を食べたからか、アイスミルクを飲んだからか、お腹が急に痛くなって横になって安静にする。

 

 5/22、職場の同年代の方から、前より飾らなくなったね、と言われる。悪い意味じゃなくって、とクッション言葉のように頻繁に言われる。そこに含みがあるのかないのかどうにも気になってしまって、あまり上手に話せてなかったと思う。

 Netflixマイケル・ショウォルター『ラブバード』を観る。オープニングで聴き覚えのある楽曲が流れて、あれ、この楽曲なんだったっけと思っていたらストーリーラインを大きく取りこぼす。シークバーを戻す。使用されていた楽曲はSnoh Aalegra「Find Someone Like You」だった。 

 デートシーンや車での移動シーンなど、引きから寄りになるときのカット割りが序盤こそ不自然な感じが少ししたけど、そのあとは気にならなくなった。レラーニが出演したいと話す世界各地を回る競争番組『アメージング・レース』とこの映画を通して描かれる警察や犯人から逃げ回る展開、バラエティとドキュメンタリー、馬とユニコーン、窓を割るときに足を使うか手を使うかなどの意識的な対比を感じる。エンディングまで茶目っ気があってかわいかった。ドラマの中で好きなシーンの、何気ない場面で思い出話をこぼすシーンがあったので書き起こし。ディスカウントドラッグストアの店前でのレラーニとジブラン。

レラーニ「覚えてないだろうけど、初デートのレストラン。隣の席のカップルはずっと黙ってた」

ジブラン「覚えてるよ」

レラーニ「そう?」

ジブラン「ああ、ひと言も話さなかった」

レラーニ「よく2人のことを思うの。あんなふうに話題もない関係にはなりたくないって。でもその見方も変わってきた。2人は惨めじゃなく、むしろ一緒にいて心地いいのよ」

マイケル・ショウォルター『ラブバード』より

 

 5/23、フライパンのふたを買った。以前使っていたふたは、何かのきっかけで落として形状が歪んでしまったので岡山に越してくるときに捨てた。これまでフライパン料理でふたをしないといけない場面では、アルミホイルで代用していた。今月号の『きょうの料理ビギナーズ』の蒸し料理を試すにあたり、いよいよふたを買い直さなくてはと思う。安いふたにするか、 ガラス窓と給水口がついているタイプのものにするか迷うが、給水口周りを毎回洗うの面倒だなと思って安いものにする。

f:id:muda-muda:20200525144000j:plain

 図書館で本を借りる。帰り道に見かけた舗装された歩道の一角が切なかった。

f:id:muda-muda:20200525144104j:plain

 悲しいやるせないニュースに触れる。大きな枠組みで問題を捉えようとすると、考えるべきことが山積みのような気がしてしんどくなってしまう。その問題の個々の事情に思いを巡らすと、一体どんなことができるだろうと分からなくなってしまう。SNSを見るのも疲れる。なのになんとなく動向が気になってSNSの様子を覗いてしまう。勇気付けられる言葉や分かるよと思う言葉もあれば、そんな言葉ないでしょうと落ち込む言葉もたくさんある。ああ見なけりゃよかったと思うのに、うっかり様子を伺ってしまって、また疲れて、みたいな繰り返し。

 一度目線を大きなところから自分の足元に向けて、もう一度考える。差別的なことやその人の尊厳を損なうような言葉で身近な人たちが苦しんでいるときに、その加害者にものを言うのは自分にはまだ難しい。だけど、攻撃的で思いやりに欠ける言葉を見かけたら、そのサービス運営元に対して通報やヘルプなどを活用して報告することはできる。それはこれまでもしてきたことだし、今後も続けようと思いを強める。それと、その言葉に対して一緒に悲しんだり落ち込んだり、その苦しさを軽減、摩耗、無効化できるような、たとえそれができなくてもそういうきっかけになるような言葉を自分なりに考えて伝えようと思った。

 自分の日々の心がけとしては、大切な人に対して思いやりや敬意を持って接する、斜に構えず大切な人たちに好意を気取らずに表明することかなと思う。今でもたまにどこか天邪鬼になったり冷笑的に見てしまっていることがある。普段から心がけるようにしていても、定期的に自己点検しないといけないと思う。

 

 5/24、シネマクレールでワン・シャオシュアイ『在りし日の歌』を観る。とても好きな映画だった。悲しみのシーンや喜びの瞬間を表情のアップでなく、後ろから追ったり、窓とカーテンから透ける輪郭を映す撮り方も素敵だった。ただ、1980年代〜現代までの中国の現代史や、中国の地理的な素養が断片的にしかなくて、文化的な背景や都市の規模、その都市の政治的立ち位置や経済状況まで想像できなかったのが勿体無かったと思う。「失独」という一人っ子政策からこぼれ落ちてしまった人たちの社会的な扱いについて、映画を観た後に知りよりストーリーの理解が深まる。

 劇中特に好きなシーンが3つ。1つ目はヤオジュンとリーユンが夜に共用の流しみたいなところで歯磨きをするシーン。歯ブラシを水を張った大きなコップでじゃかじゃかと洗う様子や、早々と歯磨きを終えて髭のトリミングをするヤオジュンと歯磨き終わりに手に掬った水で口元に残った歯磨き粉を洗い落とし、首にかけたタオルで口元を拭くリーユンの生活の反復から培われた行動が伺えた。2つ目は終盤の身支度をするシーンで、ヤオジュンが着用する上着のファスナーの噛み合わせが悪く、それをリーユンがサポートするシーン。3つ目はお墓参りのシーン。足場のよいとは言えない斜面に設けられたシンシンのお墓にヤオジュンとリーユンが訪れ、3人の関係性を描く。後半カメラの位置を180度変え、シンシンのお墓の向こうに見える区画整備された霊園を映す。そのことで、国が打ち出した政策によって生活を歩んでいる家庭とそこから不運にもふるい落とされてしまった一家との対比を明確に示していた。

https://www.instagram.com/p/CAj5uxfpLmD/

 帰り道に見かけたベランダ花。

 会話において、褒められたときにいやいやって否定するのをやめたい。それと、話してる人が卑下した言い回しをするときに、そんなことないよと告げた後にもう一言具体的なことが言えるようになりたい。できれば着飾っていない正直なことを言いたい。

f:id:muda-muda:20200525144504j:plain

 夕方、『きょうの料理ビギナーズ』に載っていたパプリカと豚肉のオイスターソース蒸し煮を作る。本に載ってる写真と比べてオイスターソースが全然絡んでいなくて悲しかった。

 夜、実家から電話。祖母からお礼の電話だった。なんだか贈り物を喜ぶというよりも申し訳なさそうに感じているように思ったので、言葉の言い回しに普段以上に気をつける。母に代わってもらって母とも話す。コロナ状況は変化しつつあるけど、デイサービスの対応は変わらずのようなので帰省はもう少し先送りになりそう。

 JFN有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』を聴く。先週の放送でタイムマシーン3号関さんが面白いと言っていたNetflixのドラマ『梨泰院クラス』を有吉さんがすでに観終えていて驚く。

 寝る前にゆうちょからメールが届く。内容を確認すると、こないだ申請した給付金が振り込まれたとのこと。何に使おうか改めて考えながら寝る。