2020年2月によく聴いた曲をまとめました。終わりにApple MusicとSpotifyのプレイリストも掲載しているので、洗濯ネットに洗濯物を仕分けて入れる際などのすきま時間によろしければぜひ聴いてみてください。
プレイリストに追加した楽曲の中から3曲を紹介します。
aiko - 青空
2020年2月26日、aikoさんのこれまでの楽曲が各種ストリーミングサービスで聴くことができるようになりました。ストリーミングサービスに乗り出すにあたり、どこまで配信に踏み出すか(ベストアルバムのみ、シングル曲のみ、全楽曲など)というところはアーティストによって方針が異なるようです。(YUKIさんは2019年1月30日にストリーミング配信開始。その一週間後の2月6日にリリースした最新アルバム『forme』の配信は当初なし。2020年2月7日にリリースしたChara+YUKIのアルバムについても同じく現在のところ配信は先行シングル「楽しい蹴伸び」以外されていません。レーベルとしてなのか、YUKIさん本人としてなのか、方針を打ち出す主体はわからないけれど、初動はフィジカルでという狙いがあるのかもしれません。)今回のカップリングを含めた全楽曲配信について、どのような想いがあるのか気になっていたところ、オフィシャルウェブサイトのインタビューで次のように話していました。
aiko「以前、いろんなアーティストが参加するイベントに出演させてもらったときに、『ライブを観てaikoの曲聴いてみたくなったけど、配信やってないんだね』っていうつぶやきをいくつも目にしたことがあって。そのときに思ったんです。配信をするということは、新しい人たちとの出会いに繋がるんやなって。なので今回、サブスクを解禁することは、大きなチャンスをもらえたと私は思っています。カップリング曲をササッと探して聴けるのは私自身、便利やなって思うしね(笑)。もちろんこれまで同様、CDは命をかけて大事に作っていきますけど、これからは両方の場所でたくさんの人たちに聴いてもらえたら嬉しいです。」
aiko.com より
2020年3月2日放送FM GUNMA『mabanuaの50号より愛を込めて』内のコーナー「ヒットチャートより愛を込めて」で「青空」について紹介されていたので、書き起こします。
このaikoさんはですね、まさにこの等身大、よくねあの等身大のアーティストとかね、もう等身大というのは宣伝の常套句みたいに使われてることが多いんですけれども、僕はもう等身大と言われたらまさに、もうね、ポップスの世界ではaikoさんだろうと思っております。(中略)aikoさんはもうそのまんまさらけ出している、もう無邪気な感じもあるでしょうかね、ほんとにそのままの等身大という言葉がまさに似合うようなアーティストカラーなんじゃないかなというふうに思いますけれども。
楽曲のよさはもちろんなんですけれども、今回の青空に関してもですね、やはりリズムのこう変化があったりですとか、ブラックミュージックっぽいニュアンスというのがあって。僕個人の勝手な印象ですけどGot To Be Realみたいなね、明るめの往年ディスコミュージックみたいな雰囲気もね、あってですね、けっこうメロディーそれ乗ると思うんですね。そんなこと思うのは僕だけかもしれないですけど、Got To Be Real、ぜひとも聴いてくださいね、Cheryl Lynnの。
aikoさんのこのやっぱりメロディーというか歌い方ですごいなってね、これ僕のツウ的分析ですよ。aikoさんって、もちろんめちゃくちゃ歌うまいんですけど、時々ですね、あえてわざとちょっとへたっぴに歌ったりする瞬間があるんですよ。かと思いきや、そのあとにね、いきなりスーッてまっすぐこう歌ったりだとか、コントラストが尋常じゃないくらいパッパッパッて切り替わるんですよね。
例えばね、この「青空」のね、最初の”重ねてはいけない唇を”の”唇を”のニュアンスと、”あぁ知ってしまった”の”あぁ”のねピッチの感じ。”あぁ→”って普通に歌うんじゃなくて、”あぁ↓”みたいなちょっと若干ピッチを低めに歌うところ、これいつも番組で言ってますけれども、そこのちょっと低めに歌うことで、本当に「あぁ...」っていう感じが、もう「あぁ...知っちゃったよ...」って言う感じがすごい出るんですよ。かと思いきやその次の”あぁ知ってしまったんだ”の”だ”のところのビブラートのスーッっていく感じは、すごく、前の”あぁ知ってしまった”の行とですね、コントラストがまた違うんですよね。それをね、瞬時に何秒かの世界でね、0.何秒かの世界なんですけど、これだけでもパッパッパってこう表情を変えていく、この歌い方っていうのはね、なかなかできることじゃないんですよね。
もしかしたら何回か聴かないとねその違いってわかんないと思うんですよ。マニアックな分析ですけど、そのaikoさんの素晴らしいテクニックをですね、注意しながら聴いていただくと面白いかなというふうに思います。聴いていただきましょう、aikoで「青空」。
Zack Villere - Snoopy
ルイジアナ州出身のZack Villereが2月14日にリリースした2枚目のアルバム『Cardboard City』の最後に収録されている楽曲です。Zack Villereに限らず、アルバムの最後に配置される内省的だけど決意を含んだ楽曲が大好きです。今月は落ち込んだときにこのアルバムとRyan Beatty『Dreaming of David』をよく聴きました。
ポジティブじゃないけど”なんか大丈夫”ってやっと言えるようになったんだ
ときに人生は上がったり下がったりするけど目には映らないものを見るようにいつも心がけてるよ
(Zack Villere - Snoopyより)
Sezairi - She Moves
インドネシアのシンガーソングライターSezairiが1月30日にリリースしたEP『Undertones』に収録されている新曲です。EPに収録されている既発曲MirageやIn Secretがどちらかといえば現行サウンド寄りだとすると、久しぶりに初期の音色に近いクラシカルな楽曲だと感じました。
僕がSezairiのことを知ったのは今から4年前の大学3年生のころです。大学から自宅へ向かうある日の夜の帰路、Apple Musicを開いたときにたまたまランキングにチャートインしていたのがミント色の背景にめがねをかけたネコのイラストがジャケットの「Fire To The Floor」という楽曲でした。(それ以来Sezairiの楽曲が少なくとも国内でチャートインをしているところを見かけません。なぜこのときだけチャートインしていたのか今でもよくわかりません)
一度聴いただけで彼のハスキーな声色が大好きになりました。自分がもしもアーティストとしてデビューするなら、こんな曲でデビューしたいとかねがね思っています。2番Aメロ・Bメロのメロディーラインや言葉数のマイナーチェンジ、ラストサビまでのテンションの持って行き方など、楽曲の隅々まで“王道”が行き届いていて、思わず笑みがこぼれます。今回のShe Movesももしも自分がアーティストでラジオ番組を持つことになったらオープニングがエンディングのテーマ曲に起用したい楽曲だと感じました。
気がつけば2時半、今日も夜更かしをしてしまいました。そういえば日付が変わって今日は父の誕生日です。今晩は実家に電話しようと思います。来月もどうぞよろしくお願いします。