【雑記】ローリエを思い出すまで

 12/13、職場の方から仕事終わりにこれあげる、とローリエを20枚ほどいただく。ご自宅に月桂樹があるらしい。なかなか自分で買うものじゃないけど、もらったらそれで何か普段しない料理をしてみようと思えるものだと感じる。この職場の方は他にも家になった柿をくださったりして、普段弁当を持っていっていることもあってかそういうものを優先的に譲ってくださる。今度プリンをお礼に渡す予定。

 ローリエの名前がふいに思い出せない。いつもユーカリが先に出てくる。そのあとにクレソンが頭に浮かぶ。ええと、あの、ちょっと乾燥した、煮込み料理に入れるとおいしい、ええと、と考え込んでしまって、とっさには思い出せない。何回かトレーニングをすることでやっと瞬時に変換できるようになる。

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初回

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だんだん慣れてきたら

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理想


 同じような現象として色のグレーも瞬間的に思い出せない。灰色の英語名として思い出そうとしたのにうまく変換できず、まずネイビーが思いつく。ネイビーじゃなくて、と正確な答えを手繰りよせようとすると、シルバーが頭を過ぎる。そのあとは灰色、ネイビー、シルバーをそれぞれ頭の中で循環させて、やっとのこさでグレーを思い出す。

 それと、フランチャイズを思い出そうとすると真っ先にチャンピオンシップがひらめく。この回路もよくわからない。もう一つくらい日常的にそういうことをしてしまう言葉があってそれを今朝走っているときに、あ、これもだと思ったのに、今はすっかり忘れてしまっている。これは連想のしようがない。

 

 歌の中で一人称を自由に使えるアーティストが好きだ。女性アーティストが「僕」を用いて歌ったり、男性アーティストが「あたし」と歌っているのを聴くと、どこか安心する。既存の枠組みを軽やかに超える表現方法を用いるアーティストの楽曲には、自分の居場所も想定されているように思える。幼いころからなんとなく意識していたことを、最近聴いたtofubeatsさんのMOONLIGHTでふと思い出した。

 だが、歌詞を調べてみるとこの曲に一人称は一度も登場していなかった。勘違いだった。ただ楽曲の中に「あたし」が内在しているように勝手に感じただけだった。一人称を用いずに居心地のよい一人称を想像させてくれる楽曲とも強引に考えれば思える。「優しくない人にだって優しくなりたいから」という胸をつく一節がラストサビ前に置かれているのもこの曲が好きな理由かもしれない。リリース当時はシングル曲中心に聴いていたこのアルバムを最近になってようやくアルバムとして聴いている。この曲と「ふめつのこころ - SLOWDOWN」が特にお気に入り。「ふめつのこころ - SLOWDOWN」は、削ぎ落とされた少ない言葉でいかに語るかということを大事にしている感じが大好き。

 

 12/15、9時前起床。シャワーを浴びて、ドライヤーで髪を乾かす。新しいドライヤーが昨日届いた。ボーナスで買った。そういえば勤務評価がよかったようで、ボーナスの支給額が去年よりもちょっと高かった。それで嬉しくなって調子に乗って買った。そんなに試さなくてもいいだろうに、送風モードをカチカチ切り替えてほうほうと感心しながら髪に風を送る。

 テレビ東京『ゴッドタン』を観る。コンビ愛確かめ選手権の回。進行を務める野呂さんがフリップを読むときに、裏に書いてある文章を指差して追いながら読み上げてるのが先週に続き今週も映っている。実直な人だなと思う。それとゴッドタンに出演しているときのハナコ秋山さんがいつもかわいい。笑顔が他の番組でお見かけする笑顔よりももう一段階上の笑顔という表情で、現場が楽しくてしょうがない様子が感じ取れる。11月16日放送の「第7回 私の落とし方選手権」に出演されていた際には、阿佐ヶ谷姉妹・江里子さんの芝居に涙を流しておられて胸がときめいた。

 Netflixテラスハウスを観る。できることなら副音声とか字幕とかの設定を番組ごとに記録しておいてほしい。例えば、テラスハウスを見るときは副音声あり字幕付きで見たいのに他の番組を字幕なし手音声で聞いていた場合に切り替えるのが結構面倒臭い。

 

 12/18、この日はあまり何をしたか覚えていない。メモには炊飯する、記帳する、ガス代払うと書いてあった。多分全部したと思う。

 

 12/19、仕事終わり、QBハウスで髪を切る。いつも以上に横と後ろの髪を切ってもらった。最後に鏡で確認したときにちょっとやりすぎたかなと思った。内心では焦っていたが平然を装う。隣のお客さんが表立って困惑している様子。どうやらその人の想定では横と後ろを8mmで刈ってもらうつもりだったのに、カットする方との意思疎通がうまくいっていなかったようで、0.8mmで刈っていたことに終わりになって気づいたらしい。お客さんも理容師さんも慌てておられて、どちらも自分に完全な非はない感じのすいませんを繰り返していた。なんとなくお店の雰囲気がこれ以上そわそわした感じにならないようバランスを取らなくてはいけないと思って泰然と振る舞う。

 帰宅。家に帰ってからやっぱり髪切りすぎたかなとか、明日職場の人に何か言われないかなとか心配になる。思い始めてしまったら最後不安になってしまってその想像が止まらなくなってしまう。この日は結局朝5時くらいまで眠れなかった。途中からいやいや自分似合ってる似合ってる大丈夫大丈夫と思うように努めた。

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 12/20、7時起床。寝坊しなくてよかった。K野さんのクリスマス会をうちでする。クリスマス会をするところまでは決めていたけれど、何時にするのか、どこでするのかがお互い曖昧になっていて確認しあってて当日を迎える。仕事終わりにカルディに寄って、シードルと生ハムとチーズを買う。ドミノピザでピザを注文して一緒に食べる。

 クリスマス会の途中にK野さんに今年の漢字について話題を振られる。この振り返りは去年もした。去年はたしか「凪」と答えた。この話題が出るかなと思って自分でも今週考えていて、これがいいなって思ったのが「積」か「蓄」だった。今年はどちらかというと内向的な一年だった。外向きに明るく楽しく何かできたわけじゃなかった。でもそのぶん自分のことについて考えて、どういうことが自分の中で楽しいかとか苦しいかを折々で考えて、したいことしたくないことをそれぞれ選ぶことができたと感じている。そういう反芻を着実にできたと思う。それと、自分が好きなものを見栄とかそういうものを抜きにして考えられるようになったようにも思う。今後もそういう内向きの貯蓄は続けていくけど、一方でそれを外向きに形を変えて発信できたらいいなっていうのが来年の目標。

 クリスマス会に先立って、先週うちで鍋をした。クリスマス会で何を食べるかなどを話し合いながら、士気を高めるために、マライアキャリーの動画をたくさん見た。ハロウィン終わりサンタに「時間よ」と電話で呼びかける動画、ボトルキャップチャレンジでのホイッスル、ウォーカーズのCMなどを見て元気になった。K野さんがトイレに行くとき、気を遣わせてはいけないと思ってスピーカーで流している音楽を少し大きくする。マライアキャリーの「Auld Lang Syne」が家の中で猛々しく響く。この日、マライアキャリーが「All I Want For Christmas Is You」の新しいミュージックビデオをアップしたので一緒に観る。

 12/21、5時起床。昨日リリースされた曲を寝床でいろいろ聴く。洋楽もリリースラッシュが落ち着いたなと感じる。6時からのTBSラジオ『木梨の会』を聴きながら、衣類入れに溜まった洗い物をネットに入れて洗濯機を回す。シンクの洗い物を片付ける。こないだスーパーで買った超熟の10枚切りとスキッピーのピーナッツバターでピーナッツサンドを作って、コーヒーを淹れる。スキッピーのピーナッツバターは自分の生活圏ではドンキが一番安く売っている。税込437円。

 朝ごはんを食べてからラジオ体操、筋トレをする。筋トレしながら年末年始のことをぼんやりと想像する。ジャニーズカウントダウンの終盤に2020年1月1日からジャニーズ各グループのシングル曲をストリーミングで配信しますとか発表されないかなとか、米津玄師さんの楽曲が日本でもストリーミングサービスで聴けるようになるとか。オリンピックにはそれほど興味がないけれど、オリンピックという大きな行事が国内の文化的な側面に対してどのように影響を間接的に与えるのかということには強い関心がある。

 筋トレをしてから走る。5〜6km走るとやはり膝が少し痛む。マラソンの後遺症かなと思って落ち込む。出かける前にテレビ東京『あちこちオードリー』を観る。めちゃイケでやっていた「やべっち寿司」の系譜だと改めて思う。

 

 12/22、7時すぎ起床。コーヒーを淹れる。美味しくなかったコーヒー粉をやっと使い切る。昨日作ったピーナッツサンドを冷蔵庫から取り出して、昨日のテレビ東京『ゴッドタン』を観ながら食べる。

 夕方から『M-1グランプリ』を観る。敗者復活戦に出場していたコンビの動画が公式でアップされていたので観る。くらげの漫才が好きだった。

 ここ数年のM-1での印象的なフレーズ、大きな展開、爆発、コント漫才、(お客さんを巻き込んだ)タテの笑い、登場から最初の笑いまでのスピード。そういうものにきちんと踏まえて、なおかつ確実に面白くするかまいたちの漫才はすごいと思った。審査員の人たちが要望していた漫才のセオリーに乗っ取って、着実に笑いを取っていったら文句がつけられないよなと思った。その中でミルクボーイもぺこぱもそういうセオリーはあえて意識せず、優しいお笑いを展開してM-1が抱える枠を揺さぶっていったのに驚いた。それにしても「Yahoo!急上昇検索ワード」って一体なんなのかよくわからない。Twitterのトレンドだったらある程度理解できるけど、ミルクボーイのネタを見て、Yahoo!コーンフレークを検索するという動きがよくわからない。

 

 12/23、仕事中、最近午後がすごく息苦しい。換気をしないせいで空気が重くてどうにも頭がどんよりしてしまう。マスクをしているので余計に空気が重苦しい。意識が飛びそうになる。こういうときになんか空気重くないですか?換気しません?とカラッと言えるようになりたい。けど、全然そういうのができない。眠さを空気のせいにしていると思われてしまうような気がしてしまう。いや、さみーよ、とどこかで思われているかもと思うと身体が固まってしまう。中学生くらいのときから教室や複数人で過ごす場でこういう思いをずっとしている。

 19時に退勤。帰り道にレンタサイクルに乗ってスーパーに寄って帰ろうと思うも、近場のレンタサイクルのポートにはどこにも自転車がないよう。おとなしくまっすぐ帰る。郵便受けを覗くと不在票が二つ入っていた。一つは能町みね子さんの新刊『結婚の奴』で、もう一つはSNSの友人からの届け物のようだった。明日は片想いの『2019年のサヨナラ』の7inchが届く。明後日は祖父が亡くなってちょうど2年。

 服を着替えて、シンクの洗い物を片付ける。晩ごはんを何か作ろうと冷蔵庫を開ける。いつかの帰り道の折々、何かを作ろうと思って買ったものの、結局作らなかった食材がその出番を待っている。えりんぎ、まいたけ、かぼちゃ、ブロッコリー。今日は一から何かを作るのが面倒だったので、ブロッコリーを一株ゆでてボウルに移し、その上に絹どうふ一丁と納豆1パックを乗っけてごまドレッシングと刻み海苔をかけて食べる。

 昨日放送の『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』を聴きながら、シャワーを浴びる。今週はキャラ祭り回。今年一年の番組内で有吉さんが即興で演じたキャラクターをリスナーがリクエストメールを送り振り返る回。すっかり年末の恒例企画になっている。僕は2年前くらいの浜崎アゲ美さんが一番好き。有吉さんがひたすら浜崎あゆみさんのモノマネをして「アゲー!アリーナー!」と言うキャラクター。今回のキャラ祭りではタンカレーを食べにくる2巡目の客というキャラクターを選んだリスナーはすごい感性だと思う。風呂から上がって、ストレッチをする。相変わらず身体がかたくて落ち込む。ラジオ体操をする。土曜日にした筋トレの筋肉痛がまだ続いていて、じんじんと張る。

 帰省する日を伝えようと実家に電話をする。兄が電話に出てうろたえる。母はまだ仕事から帰っていないとのことだった。またかけることと、電話があったことを母に伝えといてと伝えて電話を切る。22秒の通話。兄が苦手だ。『ブルーアワーにぶっ飛ばす』を観たときに黒田大輔さんが演じる兄役があまりにも兄で、生々しかったのを思い出す。

 あとは寝るだけという状態にしてから近所のロイヤルホストへ行く。ドリンクバーだけ頼んで長居する。ロイヤルホストのカフェラテのホットミルクのとこだけ飲みたい。カフェラテを選択すると、ホットミルクがしばらく出たあとに、エスプレッソが抽出される。そのタイミングでカップを引き抜きたくなるが、エスプレッソを無下にもできない。ジェーン・スーさんの『生きるとか死ぬとか父親とか』では、ロイヤルホストでホットミルクに茶葉をつけてロイヤルミルクティーにする話がある。ロイヤルミルクティーをお父様が、エスプレッソをスーさんが飲むらしい。その風景をふと思い出す。

 家に帰ってコンソメスープを作る。この日はたまねぎ、にんじん、ごぼう、れんこん、ソーセージ、セロリ、まいたけを入れて作った。職場の人からもらったローリエを煮込む最中に入れる。ソーセージは帰り道のスーパーで初めて買った福留ハムという広島県に本社がある食品加工メーカーのものを使った。これがすごく美味しかった。

 

 12/24、朝携帯のアラーム寝ぼけながら止める。アラームが止まった後携帯から誰かの話し声が聞こえる。寝ぼけまなこで確認すると、母から電話だった。朝6時。母の朝は早い。母も仕事納めまで業務が忙しいよう。お疲れ様ですといたわって帰る日を伝える。起床。

 歯磨きをするとき右側の上の歯の磨きが甘いときがよくある。磨き終わって、舌で確認するとつるつるしきっていない。気をつけたい。

 朝、家を出た時向かいの家のベランダに干してあるベジータのTシャツが目に入る。M-1での見取り図の漫才を思い出す。

 

 12/25、夜、この日書いた分の年賀状を郵便局に持っていく。郵便局に入ると、年賀状専用の特設郵便ポストが設けられている。ポストの上には来年の干支であるねずみたちが米俵に集まっている。年賀状のイラストなどでも見かける様子だが、立体的に見るとけっこう生々しくて怖くなる。

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 帰りにセブンに寄ってお菓子を買う。この日は「バター香るひとくちミルフィーユ」を買った。セブンのエンドコーナーに売ってる100円くらいの小さいサイズの洋菓子はしっとり系のものが多くておいしいような気がする。その中でも「しっとり食感のひとくちチーズタルト」がお気に入りで、家であったかい紅茶と一緒によく食べる。この日は普段買わないものを試してみようと思い「バター香るひとくちミルフィーユ」を買う。翌日職場で食べる。ホームパイの味がした。パッケージに映った写真もよく見ると一口サイズになって厚みを増したホームパイだった。しっとりというよりはさっくりだった。裏を見たら製造元が不二家だったので、そりゃそうかと思った。この日からホームパイに振り仮名がついた。

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 職場の隣の席の方にチーズクッキーとミルフィーユの話をしたら、その方もその系統のお菓子をたまに買われるそう。「ひとくちサイズのマシュマロチョコレート」もおいしいよと教えてもらう。この日の帰りに早速マシュマロチョコレートを買ったら、美味しくてこれこれとなった。翌日隣の方にお礼を言った。

 

 12/26、職場へ向かう道で手袋を片割れを落とす。そのことを退勤時、リュックからマフラーと手袋を取り出したときに気づく。この日は一日雨模様。職場を出て傘を差し出勤するときに通った道を思い出しながら俯きがちに帰る。すでに日が落ちていたのもあって、結局手袋は見つけられなかった。見つかっても濡れて悲しいことになっているだろうからと割り切って、ユニクロで買い直す。手袋を片方だけ無くしてしまわないようにユニクロが工夫してくれていた留め具をその日は急いでいたので付けていなかったのがよくなかった。反省。

 スタバに寄ってカプチーノを頼む。年賀状を書き終える。もっと気の利いたことがかけたらいいのにな、と書きながらもどかしい気持ちになる。年賀状を出しに郵便局へ。

 帰ってからコンソメスープを作る。今日は玉ねぎ、にんじん、ごぼう、れんこん、トマト、セロリ、白菜、えりんぎ、ささみを入れた。職場の方からいただいたローリエを入れる。コンソメスープを作るとき、頭の中でイメージする材料の総量と、実際の総量にギャップがあって、いつも鍋のふちまでなみなみのコンソメスープになってしまう。

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 12/27、仕事納め。最近出勤が始業時刻ぎりぎりなので、最終日くらいは余裕を持っていこうと思っていたのに結局きわどいところを攻めた出勤になった。反省。

 時間がなくて、コーヒーを淹れる余裕もなかったので、冷蔵庫の水を水筒に入れて持っていった。飲み口からセロリの匂いがする。容器がコンロの近くにあったせいか、昨日煮込んだコンソメスープの匂いが写った感じがした。

 年末気分でそわそわしてしまって、15時くらいからあまり仕事に身が入らなかった。

 定時を過ぎる。職場の人たちがそれぞれのグループを回って、仕事納めの挨拶をしに来られる。その挨拶に応対をする分には楽しいのだけど、いざ自分が挨拶をするのを想像すると途端に緊張してしまう。できればもう少し人が減ってからと退勤を粘る。だいぶ少なくなったところで挨拶周りをして帰った。挨拶をすれば気をつけて帰省してねとかみなさん優しく声をかけてくださるので、不安を増幅させてしまう自分のイメージとのギャップに戸惑う。今年もお世話になりました。良いお年を。