【雑記】過ぎた言葉がまわる

 11/9、仕事終わりにマラソンの会場に立ち寄る。マラソンの事前受付をしてゼッケンと記念Tシャツをもらう。会場には、屋台や企業ブースが立ち並んでいる。お客さんも大勢。写真スポットもあちこちにあった。仕事終わりの似つかわしくない格好だったので、そそくさと通り過ぎる。企業やボランティアの方たちの多大なる協力があってできるイベントなのだなあ、と当たり前のことだけど思う。ゼッケンや大会パンフレットなどの一式が入ったトートバッグには、地元の小学生直筆の応援メッセージが入っていた。その言葉に泣きそうになる。

 帰り道、職場の方と出くわす。以前はとても苦手だった方。最近はその方の不躾な感じにも慣れてきて、少しずつではあるけれど自然に話せるようになった。明日その方もマラソンに出られる。コースのことや走行中のアドバイスなどを聞く。正直、コース試走を全くしていないので、どこのことを言っているのかさっぱり分からなかった。だけど親身になってくださってるのを、無下にはできなかった。分からなかったけど、嬉しかった。

 スーパーに寄る。バナナとりんごジュースとサンドイッチとinゼリーのジェネリックの商品を買う。23時就寝。

 

 11/104時起床。起きがけに昨日スーパーで買ったものを食べる。走るときのTシャツをカーペットに広げ、ゼッケンを安全ピンで留める。会場から家までそれほど距離がないので、会場に設けられている荷物置きなどは利用しなくても、走る格好のまま行けばよさそうだった。

 防寒対策として使い捨てのウインドブレーカーを作る。大きいゴミ袋に頭、腕が出る穴を開ける。洗面台で試着する。ゴミ袋が小さくて、自分が着ているTシャツより一回りくらい1サイズくらい小さい。丈もTシャツより若干短い。諦めて走る格好のまま会場へ向かう。走り始める。

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 気負いせず走ることを目標にしていたので、レース中は普段通り走る。ニッポン放送『オードリーのオールナイトニッポン』とニッポン放送『佐久間宣行のオールナイトニッポン0』を聴く。それでも沿道からの声援が嬉しくて、途中で再生を止めて、沿道の人たちに会釈したり、ハイタッチしたりして走った。

 高校の前を通れば、軽音部らしき部員の人たちが24時間テレビで流れていそうな曲を演奏している。中古車販売のガレージみたいなところでは、販売員の方たちが曲を演奏していた。テニス部の部員たちは、その部独自の応援であろう方法でランナーを鼓舞していた。その中でも特に嬉しかったのは、どこかの中学校か高校の吹奏楽部がABBADancing Queenを演奏していたことだ。選曲のセンスというか、走るってそういう風に捉えてもいいのか、と強く勇気付けられた。

 順調な走りぶりで折り返すも、30km過ぎたあたりから、足の裏や膝、太もものあたりが痛み出す。走る際の衝撃に耐えられず、なるべく脚に負担のない競歩のような足取りになる。脚の一部をかばえば、また他の一部に負担がかかって痛むという悪循環が続く。途中道の脇に移動して、屈伸やアキレス腱を伸ばしたりする。しかしなかなか状態は戻らず。どんどん追い越される。それでも「撮影中」と書かれた看板を目にすれば、無理して走っている風を装ってしまう。自分の見栄みたいなものに腹が立った。

 沿道の人たちが「がんばって」とか「エアーサロンパスどうぞ」とか「ナイス競歩」と何気なく言ってくれる。ハイタッチする余裕はほとんどないが、会釈したり、お礼を言いながら通り過ぎる。励ましの言葉が、その人たちを過ぎたあとも頭の中をずっとぐるぐるする。なんでそんなに優しくできるのだろう、という分からなさとありがたさで泣きそうになる。終盤2回くらいの「撮影中」は競歩した状態でポーズをとった。格好悪い格好つけ方。なんとかゴールする。

 レースが終わったあと、昨日会った職場の人と偶然出くわす。今日の夜くらいになったら、反省点が浮かびあがってまた別のマラソン大会にエントリーしちゃうんですよ、と話されていた。

 ランナーの人向けにマッサージなどのサービスがあったのでお願いする。前の女性の方はマラソン中に脚を痛めたのか、車椅子に乗っておられた。途中までは会場のスタッフの方が車椅子を引いていたが、徐々にマッサージを受ける方が増えてくる。スタッフの方が戻ってこられる様子がなかったので、車椅子誘導を代行する。今回のマラソンのことやそれに向けての練習について話す。旦那さんとお子さんが来られて、お礼として小包装のクランキーをもらう。マッサージを受けて、家に帰る。

 読み終わった本の返却と、予約していた本の貸出で図書館に行く。

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 スーパー銭湯へ。浴室内でぎこちなく歩いている方を見かける。たぶん同じくマラソンをされた方だろうと思い、心の中で慰労の声をかける。今日はサウナは控えめにして、大きい湯船で脚を揉んだりして過ごす。風呂上がりにセブンティーンアイスのチョコミントを買って食べる。最適解がいつもわからない。チョコミントを食べれば、ワッフンコーンが正解だったかなと思う。ワッフルコーンを食べれば、木苺のチーズケーキがよかったかなと思う。

 松屋に寄る。一人打ち上げ。牛丼の並盛り、お新香、生ビールを注文。松屋で自分を労うときはこの3品をよく頼む。

 家に帰ってストレッチをする。寝床のスツールの中にしまってある湿布を太もも、ふくらはぎに貼り付けて寝る。夜に次のマラソンに参加したいという気持ちは起こらなかった。鳥取ラソンに出場してみたいと思っていた気持ちもなんだか薄らいでしまった。今はラジオ番組を聴きながらジョギングするのが一番楽しくて達成感がある。8時半就寝。