【雑記】そして私は化粧水を塗った

 

 9/24Instagramがきっかけで知り合ったタイの友達がいる。日本・タイ・洋楽と音楽の趣味が合う。こないだはENJOY MUSIC CLUBの「HEY HEY HO」という楽曲が好きなんだけど、歌詞の意味を教えて、とメッセージが来た。早速訳してみようと歌詞サイトを検索してもまだ歌詞が登録されていないよう。歌詞を書き起こして、自分なりに訳して送る。喜んでくれた。「視界良好でありますように」という訳が個人的にうまくできたと思う。

 

 9/25、仕事終わりに道の駅で買った栗を使って栗ご飯を作る。鬼皮を包丁で切るときに右手の中指の先を切る。バンドエイドを貼るも、爪が突っ張って患部をうまく覆えていない感じがする。全部の皮を剥き終わるのに2時間くらいかかった。皮むきだけでその日の料理に対する体力をほとんど失う。あくを抑えるために水にさらしていた栗をざるにあげて、水気を切る。そのタイミングで寝落ち。起きて後悔。ちょっとえぐみがある栗ご飯になった。残ったむき栗は冷凍庫へ。今度は甘露煮に挑戦してみたい。

 

 9/26、お昼ご飯に味の素のクノール たらこクリームスープパスタを食べる。パスタが上の歯の左側中央の歯の裏に引っかかる。

 TBSラジオ『After 6 junction』、20時台の最新洋楽コーナーで高橋芳朗さんがLizzoの楽曲を紹介していた。そのあとにボディポジティブな関連曲として、土岐麻子さんの新譜の先行配信曲「美しい顔」を紹介していた。

 この日は職場の清掃活動。草刈り機とトリマーを初めて扱う。植え木の周辺に巻きついている雑草のしたたかさに感心する。植え木のたぶん品種はイヌツゲだったと思う。すくすくと育つものの陰で恩恵を受けている存在は、客観的に見れば搾取とも思えるが、洋楽でもこういう風なフックアップの形があって、若手が育つこともあるなあ、とトリマーを駆動させながら飛躍したことをぼんやりと考える。作業が進むにつれて、だんだんイヌツゲの枝葉が豆苗に見えてくる。お腹が空く。

 お昼休憩にネットニュースを見ていると、職場の若手職員のグループで使ってるグーグルアカウントでニュースを見ていることに気づき焦る。すぐログアウトする。

 イオンモールの店舗で「完全閉店」という言葉を目にする。完全閉店になる前を表す言葉はなんだろうと考える。店舗縮小だろうか。

 本屋さんに立ち寄ると『Silver』と『SWAG HOMMES』の新刊が出ていた。立ち読みしようか迷うが、このときすでに閉店時間10分前だったので、またの機会にすることにする。

 母から電話がある。栗ご飯を作ったこと、指を切ったことを話す。母はまたチーズケーキに挑戦しているようで、今度はスフレタイプのものを作ったと得意げに話していた。

 帰り道、スーパーに立ち寄って買い物。このとき、自分では買わないけど貰うとと嬉しいお菓子について考える。このときに思いついたのはブルボンのシルベーヌ。

 

 9/27、朝の出勤で自転車を停めたとき、金木犀のにおいが鼻をかすめる。

 昨日で25歳になった。いろんなひとからおめでとうと言ってもらう。ありがたい。嫌いなものはこれまでも嫌いと言えたけど、好きなものを真正面から好きというのに、ちょっと時間かかりすぎたなと思う。これからの小さな目標は、自分の同年代や若い人たちが、必要のないことで困ったり悩んだりすることが少しでも減らせるようにすること。少なくとも自分の身の周りだけでも暮らしやすくなるような取り組みをちょっとずつしていくこと。

 

 9/27、仕事終わりイオンシネマのレイトショーで田中征爾『メランコリック』を観る。面白かった。鍋岡家の食卓シーンでは、主人公の和彦はどこか置いてけぼりだった。交わされる両親の親しげなやりとりや、両親の使うセットものであろうマグカップに対して、和彦は湯のみだったり。食卓でご飯を食べているのに、コンロ上の電気が点いている感じとかもどこか不穏だった。そういうところに醸し出される居心地の悪さが随所にあった。浴室での殺害シーンの音と清掃時のモップの音を被せたり、同窓会の席で、同級生が弾くピアノの音を和彦と副島さんの会話シーンのBGMのとしてするっと引き継がせるのも巧いと思った。映画とは直接関係ないが、和彦がボタンダウンのシャツの襟ボタンを留めていないのを見て、自分はそういうのもどかしいなと感じてしまう。

 

 9/287時半に起床。途中までしか聴けていなかったニッポン放送『佐久間宣行のオールナイトニッポン0』を聴きながら、溜まっていた洗い物と洗濯物を片付ける。

 冷蔵庫の中を見るとピーマンが3袋もある。スーパーで自分が買ったのと、職場の人からもらったもの。このピーマンを使ってカレーを作る。玉ねぎを飴色になるまで炒めて、ささみ、蒸し豆、ピーマン、モロヘイヤ、ツナを加えて煮込む。ルーを加える前からグリーンカレーを食べるときに嗅いだことのある匂いがする。これはピーマンやパプリカや鶏肉を煮込むことで発生するにおいなのだと知る。てっきりココナッツ系のにおいかと思っていた。

 ゆで卵を準備しながら、レイザーラモンRGさんがゲストで出演されていた『久保みねヒャダ こじらせナイト』を観る。

 レイザーラモンRG「スベるという言葉に関して、一言言いたいんですけど。今その、なんだろう、もうブスとか言っちゃいけないってことになってるじゃないですか。僕、スベるもそろそろ訴えたいんですけど。マジで。ツイッターとかで、面白くなかったとか言われて、それってブスと一緒っていうか。(千原)ジュニアさんが言ってたんですけど、スベるっていうことはない、伝わらなかっただけだって言ってました。そういう時代にしていきたい。」

(2019920日放送『久保みねヒャダこじらせナイト』より)

 ロフトに寄って文房具を物色する。ぺんてるが出しているプラマンから40周年限定カラーとして、茄子色の軸に様々なインクの色が展開されていた。普段ノートに何かを書くとき、僕もプラマンを使うことがある。使っているのはプラマンの中でも、ちょっと軸が太い型のトラディオプラマン。万年筆と水性ペンのいいとこ取りみたいな商品。書き味がさらさらしているのと、独特の形状をしているペン先がしなることで、角度や筆圧で太さが変えられるのが楽しい。

 家に帰ってから、『これは経費で落ちません!』の第8話と第9話をNHKオンデマンドで観る。重岡大毅さんが演じる山田太陽さんの正直や役柄が身悶えるほど素晴らしい。寝床とかで観ていると、思わず仰け反ったり、ベッドに横になりたくなる。このドラマの素敵だなと思うところは、ある状況でこんな言葉をかけてもらったらありがたいなというセリフを、それをぜひとも言ってほしい登場人物が理想のタイミングで言ってくれるところだと思う。

 Facebookで岡山にあるミニシアター、シネマクレール丸の内がジョーダンピール『アス』とポンジュノ『パラサイト』の上映を予告していた。嬉しい。

 少し涼しくなってきたけど、シャツを羽織るにはまだ暑い。だいたい半袖Tシャツやポロシャツ、ロンTばかり着ている。シャツも羽織れなければ、ニットなんかはまだまだ着れない。もともとが過度な暑がりなのと肌が弱いので冬服を他の人より楽しめない。プルオーバーのスウェットシャツやパーカーが好きなのに、空調が整っている室内でしばらく過ごすと汗が止まらなくなる。ニットも同じ。秋冬のおしゃれはそういうところがある。今年の秋冬に着ようと、リトルトゥースのスウェットとLoyle Carnerくんの『Not Waving, But Drowing』のパーカーを買ってクローゼットにかけてある。早く着て出かけたい。

 ツイッターのセクシーなアカウントに性器の長さを表記している人がしばしばいる。ふと一回冷静になって考えると、性器の長さを正確に測ってるのってちょっとどうかしてると思う。算数や数学で使う物差しって長くても16cmくらいだろうに、それ以上の長さのものを携えておられる方は一体何で計っているんだろう。16cmくらいの定規を折り返してる?20cm30cmの定規を使っている?巻き取り式のメジャーを使ってる?そう思うとその光景は奇妙である一方でなんかどこか愛おしさも出てくる。

 

 9/297時すぎ起床、朝顔を洗おうとすると中指にしていた絆創膏が取れる。バンドエイドを貼っているのに傷の治りがいまいち。爪のせいで患部にバンドエイドがあたってないんじゃないかと改めて思い、爪を切ってバンドエイドを貼り直す。

 先週の『ゴッドタン』をTVerで観る。朝日奈央さんの暗記王がよかった。しんみりした雰囲気を元の空気に戻しやすくするために、矢作さんが「暗記してくださ~い」という呼びかけをしていた。優しいなあと思った。もしも自分がこの番組に出演したら、という妄想をしばしばする。自分が「ストイック暗記王」の企画に出場したら、暗記したものをホワイトボードに書き出す部分をどうやったらオンエアに使ってもらえるか考える。

 午後からTOEICのテストを受験する。職業欄を色々書いたりすると、社会人なのだなとふと感じる。業務でいろんな分野の人たちが働いていることや、いろんなメールを普段の業務で読んでいることで、以前より問題にあたる際の時点、状況、内容かがイメージできるようになったように感じる。それと、海外から商品を購入していたのも経験としてテストの対策に実はなっていたのだと思う。TOEICの帰り道、職場でしばしば会話したことのある知り合いを見かける。向かう方向が駅まで一緒なので、ここで声をかけたら気まずい時間が続いてしまうと考えて素通りしてしまう。

 夕方、家の掃除をする。家に実家から持って帰ったそうめんが余っていたので、K野さんを誘ってにゅうめんを食べる会をする。揖保乃糸のホームページに載っているにゅうめんレシピから3種類を選んで食べ比べをする。今日は夜長そうめん、豚キムチのあったか麺、ベーコンとキャベツのにゅうめんを作った。

f:id:muda-muda:20191006195825j:plain

 K野さんがENJOY MUSIC CLUBの曲を聴き始めたという話をしていた。前に約束していた『これは経費で落ちません!』の第6話を一緒に観る。江口のりこさんとベッキーさんが登場する回。この日、K野さんが見つけてきた「お菓子ランキング」のネット記事について話す。オーザックやとんがりコーンを好んで食べて来なかった私に対して、K野さんのご家庭ではハウス食品のお菓子をよく食べる家だったということを知る。ボードゲームをしたりしてだらだら過ごす。今月末、鷲羽山ハイランドに行く予定を立てる。日取りを決めるとき、この時期はお金ないからこの時期の方がいいと言い合えたのが個人的になんか一つくだけた感じがして嬉しかった。

 

 9/30、今日は午後から出勤の日。朝起きて、Netflix『あいのり African Jorney』を観ながらシャワーを浴びる。偏見があるテロップやナレーションに対して、これ偏見じゃないですかと加藤諒さんが指摘していた。偏見に対するメタ構造。最近のバラエティ番組でよく見るようになったと感じる。そのあと『ゴッドタン』と『勇者ああああ』を観て手帳をつける。

 寝る前の歯磨きでフロスが奥歯に引っかかる。いくら眠たくてもフロスが引っかかってしまった夜は不安で寝つきが悪くなる。

 家計管理アプリにも金がかかる。

 

 10/1、今日からクールビズじゃなくなると思って出勤したら、どうやら昨日の役員会でクールビズの延長が決まったらしく、立場が上の人たちはまだノーネクタイだった。そういう大事なことは前日よりもう少し前に決めてほしいと思った。

 今日は職場でちょっとしたトラブルがあった。通常であればうまく回覧が回る資料がうまく回っていなかったことから起きたもの。伝達や連絡がうまくできなかった人がいて、事態が収束したあと、その人の行動についてグループ内の人たちがこそこそ責め立てていた。たしかにその人に落ち度はいくらかあるかもしれないけど、自分はその人の気持ちが分かるし、責める立場にはちっともなれなかったので、聞こえていないふりをして同調しなかった。誰かを急かしたりするのが苦手だし、誰かのせいにしたり、言いだせなかった人を批判することができない。回りに回ってそれは結局、自分を責めることだと思うから。

 家に帰って筋トレをする。こないだから普段している筋トレに加えて、スクワットをするようになった。スクワットは腰や膝を痛めるイメージがあって、ちょっと敬遠していた。YouTubeで見たフォーム重視のスクワットを試すと、体感トレーニングをしたときみたいに身体の内側からじわじわあったかくなっていく感じがする。

 

 10/2、仕事終わりにニトリで水筒を買う。そのあと、QBハウスで髪を切る。店内ではBastilleGood Griefが流れている。祖父のことを思い出す。今日は母の誕生日。仕事終わりと髪を切った後、実家に二回電話するもどちらもつながらず心配になる。姉にLINEすると祖母の兄弟会で旅館で晩御飯を食べているということだったので安心する。

 イオンスーパーで買い物をする。イオンスーパーではいつもセルフレジで会計をしている。まだレジを通していない商品が入ったカゴをスキャナーの右側に置く。そのカゴの奥に弁当箱を置く。その瞬間、ああ、ここに弁当箱を置いたら、会計が終わって空になったカゴを戻すときに弁当箱を取るのを忘れそうだなと思う。その瞬間、先日なくしてしまった弁当箱のことがふいに頭をよぎる。もしもあの日弁当箱を置き忘れるとしたら、ここなんじゃないかと思う。

 会計を終えて、この日の弁当箱を忘れず回収し、サービスカウンターで弁当箱の落し物がないか問い合わせをする。受付の方から、詳細をこれでもかというほど聞かれる。どういうものか、かたち、色、特徴、中に何が入っているか。中に入ってるものの色、特徴。いつなくしたか尋ねられて、すぐに思い出せず、自分のブログを確認して日付を伝える。しばらくすると担当の方からその弁当箱に似たものがあるが中には水筒は一つと保冷剤一つしか入っていないと言われる。自分の弁当箱の中には水筒が二つ入っていたはずではあるが、とりあえずそれを倉庫から持ってきてもらう。しばらくすると担当の方が弁当箱を持ってきてくださった。その日なくしていた弁当箱で、中に水筒は二つ入っていた。ほっとした。日記をつけていてよかったなとふと思った。家に帰ってからしっかりハイターにつける。

f:id:muda-muda:20191006195835j:plain
 スーパー銭湯に行く。サウナのテレビでは世界陸上の女子砲丸投げを放送している。水風呂に浸かっていると、水風呂の淵に座ってひざ下まで浸かっているお客さんから、全身浸かれてすごいですね、と声をかけられる。自分なりに水風呂に入りやすくするコツがあったので、それを伝えると感心される。出張で来られたというその方とちょっと話す。

 水風呂から上がって、水を飲んで、外気浴をして、もう一回サウナ部屋に入る。さっき水風呂で話した方がサウナに入ってこられて、もう少し話をする。あんまりお客さんと話すことがないので新鮮だった。

 閉店時間が近くなり、場内アナウンスがあったので、そろそろ上がりますと声をかけると、その方がもう少しおっても大丈夫でしょうと言われ、水風呂にさっと入って、露天浴場に移動して少し話す。するとその方が、会話の端々で急に僕の身体を何度か触ってくる。自分はゲイなんだけど、こういうの興味ありますか、この後ちょっとだけどうですか、という話題を振られ、急に怖くなる。話しかけてもらったこと自体は嬉しいけれど、自分はそういう気はないのですみません、帰ります、と伝えても、執拗に誘ってこられる。どうしていいかわからなくなる。

 脱衣所で早く着替えて、髪を乾かす。髪を乾かしにきたその人から連絡先だけでも交換しませんかと言われる。結局交換したところで、自分から連絡はしないと思うので、とそれも断る。そんな恩義を感じなくてもいいのに、急に不躾にしてしまったのが申し訳なくなって、スーパー銭湯を出てタクシーで来られたその方がタクシーを拾える大きい通りまで一緒に行く。それでもしばらく連絡先を交換してくれないかと言われて、言わなくてもいいのに自分の最近の恋愛事情について話して、改めて今はその気がないことを伝える。そのあとはもう際限がなさそうだったので、そういうのもろもろを振り切って自転車に乗って帰る。

 帰り道、自転車を止める。荷物の中から化粧水を取り出して顔に塗る。脱衣所で髪を乾かすとき、普段はしている化粧水をこの日は塗らなかった。それはおそらく声をかけてもらったことに浮ついていたからで、ふいな出来事に色めいたところがどこかあったからだ。そういう自分に格好つけるなと腹が立つし、情けなく思う。

 こういう経験は大学生になって仙台に越してきたすぐに立ち寄った近所の銭湯でもあった。そのときは大学生になったことに浮き足立っていて、そういう誘いに乗ってしまった。連絡先を交換したその人とはその後怖くなって結局一度も連絡しなかった。そういうことも思い出した。断り方や去り際は相変わらず下手だったけれど、昔はできなかった、きちんと断ることができた自分を褒めた。後味は悪かったけれど必要最低限の後味の悪さだったと思いたい。