【雑記】いてもたっても

 6/5、兄の誕生日なので一応ラインを送る。既読のみつく。今朝出勤する際に乗ったレンタサイクルはどうやらサドルの固定具が壊れていたようで、曲がろうとハンドルを切るとサドルも呼応して曲がるといった仕様になっていた。首が座っていない赤ちゃんみたいだった。

 仕事終わりに5.5km走った。帰り道にセブンでガリガリくんのコーラバニラを買った。美味しかった。ガリガリくんは姉がコーラ派でその影響で僕もソーダよりコーラが好き。ふと小学生のときに姉と庭先で当時飼っていた犬・チビとじゃれながらコーラ味のガリガリ君を食べていたことを思い出す。

 6/6、職場の給湯室でプリンが好きだという話でたまたま盛り上がって以降、給湯室等で出くわす度に最近の美味しい市販のプリンについて共有し合っている職場の方がいる。二人でそれ美味しいと共通の見解になったのはオハヨー乳業の焼スイーツシリーズのプリンと、栗原さんちのおすそわけシリーズのとろけるパンナコッタ。ここ最近はあまりプリンを食べていないので、いち早くおいしいプリンを見つけて報告したい。ちなみに二人ともプリンはなめらか派。

 6/7、ちふれの頭皮用育毛剤を頭皮に揉み込んだ後、両手に残った育毛剤をこっそり眉毛に塗った。効果は知らない。

 仕事が終わって家に帰宅すると、郵便ポストに来週受験する漢字検定の受験票兼案内ハガキが届いていた。会場は地元の短大か母校の高校かなと思っていたけど、僕が高校生のときに放課後自習場所として勝手に使っていた公共施設が会場だった。

 6/8、今朝起きがけにHuluで『架空OL日記』の第1話を観た。第1話で好きな何気ないシーンは、職場の最寄り駅で升野さんとマキちゃんが落ち合って、どこでもドア欲しいよねと会話するシーン。はじめにマキちゃんが持ちかけた話題なのにも関わらず、そのあと升野さんがどこでもドアの置き場所について話を続けようとすると、前後の文脈が読み取れず一瞬マキちゃんがうん?っというような反応をする。さっきまであんなに熱を持って話していたのに、どことなく会話が流れていて、でもあるきっかけでああそれねと再開されるあの会話の微妙さ。そこの機微が大好きだ。

 スタバでアイスのパッションティーを頼んだ。レジの方によく飲まれるんですか?と聞かれ、どう返事するのが正解なのかよくわからず当惑してしまう。たまに飲みますという私の返答に対して、コンディメントのはちみつを加えるとおいしいですよ~と言われた。言われてしばらくは味のイメージができなかったけど、酸味のあるものに甘みを加えるのは、なかなか美味しそうだったので、試してみた。美味しかった。はちみつレモンが美味しいように、はちみつを加えたパッションティーもこれまた美味しい。教えてくれてどうもありがとうございます。斜に構えてもごもごしてごめんなさい。スタバで漢検の勉強と穂村弘さんの『世界音痴』を読んだ。

 最後の拠り所であった恋愛に熱中できなくなってからの私には、もう〈私〉しか熱中するものがない。今の私の日常生活は、人間が「自分かわいさ」を極限まで突き詰めるとどうなるか、という人体体験をしているようなものだと思う。(穂村弘『世界音痴』「ビタミン小僧」より)

 松屋に行くとコルビーキャレイの曲がまたかかっていた。コルビーキャレイの楽曲に日常で触れる機会が松屋になりつつある。こないだはFallin’ for youが流れていて、今日はBreakin’ at the cracksが流れていた。

 レイトショーでガイ・リッチー監督『アラジン』を観た。社会にはびこる価値観をガンガン塗り替えてくディズニーはすごい。本作はジェンダーのあれこれは朝飯前といった感じで、ランプの持ち主に仕えるランプの魔人ジーニー、ジャスミンの侍女であるダリア、王に忠誠を誓うハキム、といった自身より強い権力者に従う者たちに、上のやつはああ言うけど、でも結局は自分で選んでいいんだよという提示がなされていた。ちなみに昨年末に公開された『シュガー・ラッシュ:オンライン』では自分で選んでいいし、自由なんだけど、その選んだ先には少し寂しさも伴うということを示していて、個人的に強い思い入れのある一作になっている。大きい主語の、乱暴にカテゴリされたらしさなんて~権力や財力なんて~って作品全体のメッセージはああだったかな~それともこうだったかな~とあれこれエンドロールで考えようとした矢先にDJ Khaledが手がけた曲がかかってちょっともやもやしてしまった。家に帰って『オードリーのオールナイトニッポン』を聴いて寝た。

 6/9、起きがけに昨日の『和田ラヂヲの聴くラヂヲ2』を聴きながら、着たいけど洗いジワがついてて敬遠しがちだったシャツにアイロンをかけた。手首をちょっと火傷したけど、アイロン自体はうまくできたので嬉しい。保冷剤で患部を冷やす。先週聴くラヂヲに投稿したネタは読まれなかった。悔しい。アイロンをかけた後6km走る。

 TBSラジオ安住紳一郎の日曜天国』、豚汁の読み、ぶたじるととんじるの話をしていた。お便りを読みながら安住さんが人生は無い物ねだりの妥協点、ちょうどいい忙しさはないんだよ、などと名言を次々と繰り出していた。

 11時台の電車に乗って尾道に向かう。尾道駅の近くでレンタサイクル屋さんで自転車借りようとしたところ、すでにロードバイクはすべて出払っていたようで、受付の方から、カープしかないけどいい?と言われた。最初なんのことかよくわからなかった。どうやらロードバイクじゃない通常の自転車を指すようで、案内された自転車がカープ色だったのと、フレームのところのカープのマークが印字されていた。ローカル文脈。

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 自転車であちこち巡った最後、帰る前に大栄湯に立ち寄った。脱衣室に設置してあるテレビではソフトバンクカープデイゲームを放送していた。浴室で身体を洗っていたところ、右隣で同じく身体を洗っているお客さんが脱衣室のテレビの中継の様子にほぼほぼ意識が向きながら、かろうじて洗身されておられた。途中からは完全にテレビに意識が取られており、私に身体を向けて身体のあちこちを洗われていた。年上の男性にこちらに正面を向かれて局部を洗われたりしたものだからこちらも穏やかではなかった。銭湯タイルに意識を向けていたら粒状のガムが食べたくなった。

 浴室から上がり脱衣所で着替える際に脱衣所の隅に実家のによく似てるあんま機があることに気づいた。実家のあんま機というと、私はどうしても祖父のことを思い出してしまう。幼い頃から中高生になるくらいまで時折週末に温泉に行こうと誘われてたのに、小っ恥ずかしくて何かにつけてその誘いを断っていた。もっといっしょに行けばよかったなあとずっと後悔している。そういうこともほんのりあって、銭湯や温泉に思い入れがあって、今もなお好きで行き続けてるんだと思う。実家のあんま機は祖父以外に使用する人がいないので、今は離れに移している。

 買い物をした会計の際、ポイントカードのポイントで端数の金額に充てることにちょっと前まで抵抗あったけど、お互いに楽だよなあと最近感じてきてちょっとずつ試している。今日はポンタポイントをローソンで12ポイント使って、ミスタードーナツ楽天ポイントを8ポイント使った。帰り道に、ミスタードーナツで買ったオールドファッション宇治抹茶黒蜜きな粉を食べた。作ってから結構時間が経っていたようでしっとりサクッとしているはずの食感はなくてただしっとりしていた。それでも美味しい。行き帰りの道中では柴崎友香さんの『わたしがいなかった街で』を読んだ。

 複数の人間が関わって、二重三重に暗黙の了解みたいなもので囲われた状況が苦手だ。(柴崎友香『わたしがいなかった街で』より)

 「わたし実はー、つきあってる人が、廈門の出身なんですね。内緒ですよ」加藤美奈はひたすら笑顔を作り続けていて、だんだん怖くなってきた。他人の恋愛関係について、聞かずに失敗した経験と、聞いて失敗した経験と、わたしには両方あるので様子をみることにした。「そうなんですか」「そうなんです」続きがない。1詳細を言う、2聞いてほしいと言う、3言わない、のいずれかを選んでほしい、と思う自分はコミュニケーション能力が欠如しており人の心がわからないということなのだろうか、と気が引けてしまう。三十年も前から、同じことを繰り返している気がする。(柴崎友香『わたしがいなかった街で』より)

 レイトショーで石井裕也監督『町田くんの世界』を観た。原作のコミックスを2巻分くらいしか読んでいないけど、面白かった。序盤に町田くんが猪原さんを追いかけるシーンがあって、足の裏の衝撃が加わって渡り廊下のすのこがガタガタと音を立てる瞬間の様子が挿入されていてグッと掴まれた。その一瞬にまざまざと青春を見せつけられた気がした。その後も、帰り道にコンビニの唐揚げ棒を仲良しの女の子が食べるシーンや、校内のダイドーの自販機で350mlペットのミルクティーを買うシーン、何気ない会話のシーンで映る中庭に植えてあるマリーゴールドなど、中高生真っ只中の当時は特に意識することないものの、思えばよく触れていた景色が度々登場し、その度に胸がツーンとした。町田くんと猪原さんが二人一緒にいるところを偶然バスの車窓から見つけてしまった池松壮亮さん演じる吉高さんのカメラの寄りがあまりにも安い演出で笑ってしまった。終盤はメリーポピンズ・・・?ラピュタ・・・?と思うような大きな展開が続くけど、町田くんの幼少期のエピソードと終盤のシーンには明らかな対比があってうまいな〜と思った。そしてこのドラマに出演されている北村有起哉さんがめちゃめちゃかっこいい。もともと悲哀がある役柄や、どこか憎たらしい役を演じておられることが多い印象で、そこがもちろん魅力的ではあるのだが、今回は町田くんの父親役として出演されていた。優しいキャラクターだった。それほど出演シーンは長くないが、町田くんの悩みに対して指針を示すような重要な役割を担っていた。